拍手御礼SS
『ロイ・マスタングの部下 T』





「ハボック、ちょっと話がある。」
「は?俺ッスか…。」


威厳を目いっぱい詰め込んで呼んでやった。

私にとってはとてつもなく大事な用件だ。
多少顔が引き攣ってるようだが気のせいだろう。


後ろをついてくるハボックを確認して執務室に入る。

私が窓に向かって立つと、デスクを挟んで部下としての定位置に立つ。
いつもダラけているのに何でそんなに緊張しているのだろうか。

どうでもいいか。別に頼みごとを断らせる気は一切無いし、いざとなったら上官命令→消し炭のパターンでどうにかなる。


「さて、ハボック?」
「な、なんスか?」
「明日の午後ここに誰が来るのかはもう判っているよな?」
「エド達…ッスよね?」
「そうだ、先程貴様はこの部屋を覗いてしまったのだから私の気持ちは判っているよな?」
「………。」


何故黙り込む貴様。

「返事をせんかハボック!」
「判ってますっっ!!!!」
「じゃあ、話は早い。」
「は?」

私はヤツに一番効果的な笑顔、低い声で続けた。

「私は鋼のに惚れている。」
「俺に牽制っすか?大丈夫ですよ俺と大将は兄弟みたいなもんで…」
「違う!!!」
「はぁ…まさか俺に恋の架け橋とか頼みたいんじゃ…」


いやまさかねハハハと笑うハボに見せ付けるように発火布を装着すれば、顔色が真っ青になるから本当にからかい甲斐のある男だ。


「明日は告白はせん!するとしたら明後日くらいだ。」
「あ、でもするんスね…」


なんで一々そう含みのある言い方をするんだ貴様。

「まぁ。告白の時にも勿論手伝っては貰うんだが。」
「…。」
「明日の貴様は私と鋼のの遣り取り、表情、リアクションなどをこの部屋で見て私にアドバイスをしてほしいのだ!!!」
「はい〜?」


しまった、つい興奮して赤面してしまった!!
恥ずかしいぞ……って馬鹿な!恥ずかしいのポーズまでしている!

私はどうしたんだ?これが恋の力なのか?


ハボックの視線が痛い!
しかも顔色悪いし。


もう見たくない、と赤面しながら額を押えていたら肩を優しくぽんぽんと叩かれた。
手を外してみるとすぐ脇にハボック。

「そんくらいでいいなら協力しますから。」
「そうかっ!」


いや〜すまんなハボック。
今度良い女紹介してやろう!

「大将に告る前に女全部手切ってくださいね。」
「あ…。」







正論だ。正論過ぎて燃やしてやりたいくらいだよ。


「大将は俺の弟みたいなもんッスから、いくら大佐と言えど苦しむ恋愛させたくないんですよ。」


「そ、そうだな!よし早速電話しよう。えーと何件電話すればいいんだ?40件…くらいか?」
「大佐…さいて〜…ちょっとさっきの話は考えさせてください…。」


うわ、ちょっと待て!どこへ行くんだハボック!
なんだその態度は!!





私は今、ホークアイ中尉の目を盗んでは電話をかけまくっている。
(既に銃弾は8発食らったぞ、危ないじゃないか辞めたまえ。)
無論会って話すための約束を取り付ける電話だ。
後腐れ無い女性ばかりを選んでいたとは言え、一人につき何分で話し終えれば今日中に切れるんだ。
そういえば、ここからも定時で脱走しなければ…。

頼む、ハボック!いやハボック様っ!
必ず全員切るからもう少し時間をください(泣)!!











これを自業自得というのだろうか…。





END

沢山拍手ありがとうございます。
どうぞまた遊びにいらしてくださいね。

小学生のような初々しい初恋を書き綴るワタシ(唯の馬鹿とか言わないで!)。
女性切ってる時間のせいで床屋に髭あたりにいけなくなってますけど、もう少し練ってから告白することをオススメします。

なーんて。

pana