| 拍手御礼SS 『ロイ・マスタングの服従』 |
扉の閉ざされた仮眠室、一人寝るのが精一杯のベッド、鋼のと私。 これは一体どういう状況なのだろうか。 願ったり…適ったり? 「大丈夫か?大佐…。」 柔らかい小さな手がベッドにぐったりと横たわる私の額を優しく撫でる。 暖かくて、さらりとしていてうっとりしてしまう。 「鋼の…?」 「ん?」 どうしてそんなに穏やかに微笑む? 「寝ていいよ大佐、俺がついててあげる。」 「いや、そうではなくて…。」 「何?喉でも渇いた?なんでも言っていいよ…。」 なんでも?なんでもいいのかい? 「眠れないのか?」 「…。」 「……大佐……アンタ…。」 鋼のの声、なんだか情熱的ですが…どうしました? ふと見ると頬をこれでもかと紅潮させて瞳を潤ませている。 薄く開いた唇は何か言いたげに震えて…。 「はが…「かわいいぃぃぃぃぃいいいい!!!」 はい?可愛い?私がか?むしろ今私は君が可愛いと言いたかったんだが? 何を言っているんだ…もしやこれは世にも前衛的な愛の告白か??? うわ、どうしたんだ鋼のっ! 頬を摺り寄せるのはよせっ!!ぎゅうぎゅう抱きついて背中を擦ったりするのはやめてくれっ!!!! 理性が!理性が飛ぶっ!!!!!!!!!! 私に対する挑戦か? 「はがっはがねのっ!!!やめなさいっ!」 わたわたと引き剥がすと残念そうに顰められる顔。 そんな表情も愛くるしい…。 「大佐…俺の事きらい?」 上目遣いで私に問いかける。 そんな筈無いじゃないか。あんなに変態扱いされながら君を想った日々、辛くも甘い妄想が今現実になろうとしている? というかそんな瞳で見ないでくれぇぇぇ! ぶるぶると横に顔を振ると、嬉しそうに笑顔を浮かべるものだから、思わず抱きしめてしまった。 「大佐…ぎゅうしてくれるの?」 「鋼のぉ…好きだー!」 わーい、今世紀最大級に恥ずかしい告白の言葉だな私っ! 「嬉しいっ!俺も、俺も大佐好きになっちゃった!」 「本当かい?私の事が好き?」 「うん、大好き!大佐俺の可愛いわんちゃんだ!」 はい?今なんて言いました? 「俺ずっと大佐みたいな犬飼うの夢だったんだよね! 黒くて、頭良くて、大きくて、ヘタレで無能なの♪」 可愛いを繰り返しながら頬擦りする鋼の。 非常に可愛いんだが、君の言葉が私には理解できないよ? っていうかヘタレとか無能ってなんなんだい??? 「大佐、お手♪」 かつて見せてくれた事の無い、愛くるしい満面の笑顔で右手を差し出すものだから…。 思わず左手を乗せてしまった。 「よくできました!偉いぞー大佐最高!」 横になったままの私に覆いかぶさって、無邪気に額にキスをする君は…何と言おうか、天使のようで。 反比例するように私の心は邪まな欲望に溢れかえっていた。 私は犬扱いか?恋人じゃないのか? 犬ってなんだ?わんちゃんなのか。 私のどこが犬だというのだろう。 直ぐ側にあるエドワードの頬を、試しにべろりと舐めてみた。 「こぉら!くすぐったいぞ大佐ぁ♪」 怒られないし…。 それどころか頭撫でながらニコニコしちゃってるし。 なんとなく見えてきたぞ…。 そうか…鋼の、私は君の犬なんだね…!!(泣) 「これからは誰かにいじめられたら俺に言え?やっつけてやるからな!」 「わ…わん。」 キャーとか叫びながらぎゅうぎゅう抱きしめてくるから、あまりにも柔らかくて暖かくて、考えてしまったのだ。 少しならこのままでもいいかな…。 「鋼の…い……い……」 「い?何かして欲しいのか?ハッキリ言えって大佐。せっかく喋れるんだから♪」 (や、そうじゃないだろう鋼の…。) 「一緒に寝てくれないだろうか?」 どきどき。 「そんなことかぁ♪よし、コート脱ぐから待ってろ!」 きゅん…。 「わん!」 理性を取り戻した私は喜んで初恋の少女の犬になった。 END |
大佐…犬化準備OKです。 いつも拍手ありがとうございます。心の支えです。 これからも宜しくお願いします。 pana 2005/10/24 |
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