エド子長編にするつもりなかったのに長編。
Only For You,Only For Me act.4





熱なんて言っても本当に微熱程度のもので、少しだけ眠って目が覚めたら頭もすっきりしていた。
アルはいないし、あんなもの見てしまったし、少し不貞腐れてベッドの上でごろごろしている。

早くこの街を出たい、なんて考えていたら扉を叩く音。
アルも叩くけど、微妙に違うものだ。宿屋の人だろうか、心配をしてくれてたし。
でも、出る気になれなくて途方にくれる。

寝たふりしよう。

返事もせずに息を殺す。もしもの事を考えて壁側に寝返りを打った。

諦めたのか、それはすぐに止んで足音が遠ざかる。
聞き覚えのある音だ。

まさか、絶対にそれだけはありえない。
都合のいい妄想するのはやめろ。今頃あの人は別の女性とデートしてるはず。
いつもの事じゃないか。自分で許してるくせに…。

女々しい自分に吐き気がする。
あの大きな掌が他の人に触れていると思うだけで本当は苛立ってどうしょうもないのだから。
俺は硬く目を瞑り、何も聞きたくなくて耳を塞いだ。


――――あんな物音一つにさえ彼の面影を探してしまうなんて、もう消えてしまいたい。


いつからこんなに依存してしまっていたのだろうか。
付き合うきっかけは大佐からだったのに、アイツが一方的に愛を囁いて、半ば強引に恋人といえる関係になったはずなのに。
温もりがとても遠く感じて、涙が零れた。
俺みたいな咎人にそんなもの許しはしないと、信じてもない神様が俺を笑ってる。


消えてしまいたい。こんな醜い俺はもういらない。
アルごめん、こんな事考えてごめん。


だからねぇ、早く帰ってきて。アルフォンス…。
旅に出たいよ。


思考が深みに嵌ってゆくのを自覚して、枕に顔を埋めた時、鍵が回される音がして扉が開いた。





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エドの痛い考え方。
でも胸もっと痛いから、大佐しっかりしろこんにゃろ。

pana 2005/10/20








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