ロイエド子幼馴染パラレル
片道逢瀬 2 act.9 最終章
※このお話はパラレルです。しかも現代設定な挙句に幼馴染で同い年。無理だと思ったらやめておいてやってください。先に『片道逢瀬』をご覧になることをお勧めします。



設定


エドワード・エルリック(♀)
16歳、高校生。
本当はロイが大好きだけど、ロイが女性にモテ過ぎて意地張ってぷい。

ロイ・マスタング
16歳、高校生。
エドワードと同じ学校へ行ってます。
二人はお隣同士で幼馴染。
ロイ君はエド子さんが大好きです。
大好き過ぎて変態の域です!
モテるんですけどエドしか見えません。































リビングの三人掛けのソファには、エディを挟んで右に俺、左にアルフォンスという具合で腰掛けている。
無駄に育ってしまったらしい男二人では、いくら小さなエディでも息苦しいだろう。


「なぁ、どっちかあっちのソファ行けって。」

「そうだ!エディが息苦しいだろ?あっち行けアルフォンス。」

「黙れロイ。僕はいつも姉さんの隣に座るんだ、お前があっちへ行くべきだろ?だいたいここは僕の家なんだぞ。」

「…シスコン…。」

「…強姦魔…。」


バチバチと火花を散らす俺達の遣り取りを、青くなったり赤くなったりしながら見ているエディの腰にそっと手を添える。


「辛くないか?部屋戻る?」

「駄目だよ!この変態にまた何されるか判ったもんじゃないんだから、行くなら僕もついてく!!」


ぎゅーっとエディに触れている手を抓られ、ぐっと息を詰めた。
俺が変態ならお前は近親相姦じゃないか!!

ぎっと睨み合い、片手だけの攻防戦は続いた。


「何俺の後ろで手繋いでんだ?案外仲良しなんだな。」


あれ?もしかしてホモだちだったとか…?
と、男女の仲には激しく疎いくせに、どこで仕入れたのか下世話な発言をし、俺とアルフォンスはがくりと肩を落とした。


「エディ…。」

「姉さん…。」

「なんだ?あ、もしかしてここって焼きもちやくところだった?ワリィ!」


トリシャさん並の天然ボケで、流石親子と言おうか…。
ちらりとアルフォンスを伺うと、あちらも俺に視線を投げてきて、その困ったように寄せられた眉間に普段の弟の苦労を垣間見た気がした。


「アルフォンス…お前実は苦労してたんだな…。」

「わかる?これからはロイも同じ思いするんだよ。ご愁傷様。」


さりげなく棘が含まれていたが、言いたい事は良く解る。
要するにこんな事がこれから先幾度と無くあるっていうことだ。
いや、もっと凄いのかもしれない。
彼女と彼女の母親にかけては、アルフォンスは先輩ってことで、俺は少しだけ尊敬した。

引き攣ったような乾いた笑みを交わし、遥か遠くに目をやっていたら、エディがむっとしたように声を荒げて言う。


「なんだよ!本当にホモだちなのか?俺の知らない間に…ロイ、俺の事騙したんだ…。」

「ちょっと待ってくれエディ…。」

「姉さん、よしんば僕がホモだったとしてもロイだけは選ばないから安心していいよ…。」


選ばれたって困るっつーの!!
俺は苦々しく顔を歪め、痛む米神を指で押さえた。








「ただいまー!…あら?いつの間に三人で仲良くなったのかしら!てっきりアルは二人に猛反対だとばかり思ってたのに。」


おっとりとした仕草でリビングの扉が開かれ、荷物を沢山抱えたトリシャが立っていた。
なんでいつも素晴らしくタイミング良く現れるんだろう、この人は。


「もしかして………あらら、嫌だわ!!3Pは駄目よ、それなら余計にアレ使わなくっちゃ!こないだダンボール買いしたのがあるからもっとあげるわね!」


いそいそと買い物袋をローテーブルに置き、寝室へと向かうトリシャを止められる人間などここには存在しなかった。
っていうか3Pって…。


「アレ…をもう一箱ってどういう意味?」

呆然と問いかけるアルフォンスに

「さっき使いなさいってコンドームを貰ったんだ…。」

と壮大な脱力感と戦いつつ俺。

「父さんと母さんが使うやつだったのか…あれ…。」

視点のズレてるエディに俺とアルフォンスは嫌な妄想まで逞しくしてしまった。

ダンボール買いとはご盛んですね…。


「すっげーな、俺どうせならもう一人弟か妹がほしい!!」


力強く握り拳を作るエディを尻目に、俺達はがっくりと膝に突っ伏した。


「もう駄目だ、ついてけねぇ…。」

「同感…。」


なんだよお前らー!と唇を尖らすエディは妙にハイテンションで、どんなに子供が可愛いのかを熱弁し始めている。

そこじゃない…そこじゃないんだよ、エディ。
ああ、でもそんな君も可愛いと思っちゃってる俺も相当末期なんだな。


パタパタとスリッパの音を立てて戻ってきたトリシャの手には追加で三箱のコンドームが握られていた。
代表で俺の手に乗せられる。


「あ、いや…トリシャさ…」

「こないだロイ君のママにもあげたからもうこれしかないんだけど、全部あげるわね♪」


うちもかよ!!!!
知りたくなかった子供心を判ってくださいお義母さん…。
項垂れた俺に同情したのかアルフォンスが口を開く。


「母さん聞いて、僕は二人の仲を認めただけで…」

「ネット通販で凄く安かったのよ!今週中にはもう一箱届くから遠慮しないでいいわ!これも親の務めですもんね。」


アルフォンスも撃沈した。


「母さん、俺次は妹がいいなぁ…。」

「あら、そう?じゃあ追加注文いらなかったわね♪」


きゃらきゃらと笑う女性陣と、言葉すら失った男性陣の間に、確かな温度差を感じた。



「さ、ご飯にしましょ。今日はホーエンハイムが出張だから奮発してお寿司買ってきたのよ!」


ロイ君もいっぱい食べてね?と手を引かれ、俺はされるがままリビングを後にした。
4人で囲む食卓。
美味しいはずの、某有名店の寿司がなんだか咽喉を通ってくれない。
アルフォンスも同じのようで、無表情のままただ黙々と口に運んでいる。
あの様子じゃ味もわかってないだろう。


「男の子だって捨てがたいわよね!」

「いっそ双子とか頑張ってよ母さん。」


…そうか、団欒ムードってのは女二人いれば強引に作れるものなのか。
なんか良い勉強になったよ。

止めていた箸を握り直し、再び新鮮なネタの乗った美味しいはずの寿司を口に運ぶ。


「「…はぁ……。」


溜息がシンクロし、アルフォンスと視線がぶつかった。









俺の苦悩はまだ始まったばかりのようだ。












 / END
トリシャ!おかしいだろあんたorz

という訳で、片道逢瀬2最後までお付き合いありがとうございました。
無事終わってよかった。
このお話はいかがでしたか?もし宜しければ感想など頂けると嬉しいです!

2006/6/8 pana








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