ロイエド(+ハボ+アイ+アル)SS
受難





今日は空が高いな…。
そんな事を考えながら俺は灰皿のある休憩室の窓から外を眺めていた。








今日の仕事が終わったら3ヶ月前から足繁く通いやっとのことで約束を取り付けたパン屋のバイトの女の子とデートだ。
胸もでかいし顔も可愛いし素直で優しくて(ハボフィルター装着済み)頑張った甲斐があったなぁ。
天気は快晴だし、昨日が給料日だったから懐も温かい。
何より、サボリ癖の酷い上司様が珍しく頑張ってくれているお陰で残業が無いのが確定してる!


今度はうまくいけそうだな。


なんて満足げに二本目の煙草を口に咥えた所で物凄い勢いで乱入してきた小さい子供に腹にタックル入れられた。
「ぐぇ…」
軍人やってて良かった…。
2歩程下がる程度で、かろうじて尻餅は免れたようだ。胃液は出しかけたけどなっ!


ふうと一息ついて腹にしがみ付いている子供を見れば、案の定真っ赤なコートを羽織った金髪の少年。鋼の錬金術師エドワード・エルリック。

「大将〜〜〜〜〜…」

恨みがましい目線を送るとぐわっと顔を上げたエドの石頭が俺の自慢の顎にヒットした。

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」

すげぇ痛ぇ!☆飛んだぞ!
アレか?鍛えると頭蓋骨も丈夫になるのか???
それとも頭も機械鎧…。

「少尉……うぅ…」

えっ?うぇ?大将泣いてる????
常に強気で口の悪いエドの泣き顔なんて初めて見た俺は存外に慌ててしまった。

「大将?どうした?何かあったのか…?」

俺の胸に再度顔を埋めて震えるエドは歳相応にとても小さく見えた(心の声が聞こえていたら間違いなく殺されてる)。
ぽんぽんと頭を叩いてやる。
微妙な雰囲気だな。なんて頭頂部を見つめていたら三つ編みがふるりと肩に落ちて白い項が露になった。
うっ!なんだこの色気は!!!

こういう所も大佐の気を引いたんだろうな…。

なんて、大将からは激しい拒絶をされながらも、会う度に全身で愛情を示している我が上司を思った。


「で、何があったんだ?事と次第によっちゃあ俺が何とかしてやるから。な?言ってみろ。」


腹にしがみ付いている子供はぶるぶると震えながら搾り出すように話はじめた。




「大佐にちんちん握られた…」
「はい?」




………………………………………ちーん。




いや待てそうじゃない、そうじゃないだろう!!!
何してやがるんだあの糞上司は!

「俺…おれぇ…ひっく…」

うーわー!本格的に泣いちゃったよ!
どうにも居た堪れなくなり肩を抱きこんでやった瞬間再び扉が開く音。

「あら、少尉…とエドワード君?」

見りゃ解るでしょうに!
なんて突っ込みは無しにしてこの問題を唯一解決してくれそうなホークアイ中尉の登場に神様を信じてもいいと真剣に思ってしまった。
ジャキン!
っておい、何か銃のセイフティ外した音聞こえたけどどういうことだ!


「少尉…エドワード君に何したのかしら?5秒以内に返答なさい。」
「俺っスか!!!」


しがみ付いて泣いているエドは中尉の存在にも俺の命の危機にも全く気付いてない。
物凄い殺気に俺の寿命は間違いなく3年縮んだ!

「大将!ここは中尉に話そう、絶対なんとかしてくれっからな?な?」
「…っく…」

俺の声が届いたのかエドは涙を止めて考えるそぶり。
少し顔を上げて顔をくしゃりとして、今度は号泣し始めた。


「おんなのひとに『ちんちん握られた』なんて恥ずかしくて言えるわけねぇじゃんかー!少尉のへんたいー!!」
「なっ!」


どんどんと可愛い仕草で胸を叩かれ、機械鎧の攻撃に思わず血反吐を吐きそうになった。
無駄に攻撃力高ぇ〜!可愛いのは見た目だけなのか。
「ごふ…っ」




ぞくり。殺気5割り増しなんですが!
縮む!縮むから俺の寿命!!!!


「少尉…貴方がしたの?」
「ちっ、違いますっ!大佐に決まってるじゃないッスか!!頼むから銃下げてくださいよぅ〜!」
「…大佐…そう、大佐が『ちんちん握った』のね…」

中尉!アンタそんな綺麗な顔してなんてことをサラっと言っちゃってるんスか!
もう本当に物凄いブリザード吹き荒れてます…。
ちなみにこの時点で俺の寿命は+5年縮んでる。
こんな所に大佐とか来ちゃったら俺本当に死ぬかも、死ぬのかも。
お袋、先立つ不幸をお許しください…。



俺の腹に巻きついた腕は離れないし、目の前の美しくも冷酷な中尉はピストル持ってぶるぶるしてるし。
てか中尉の口から『ちんちん』ってどうなんだよ!
目の前の状況もこの先の展望もなんとなく見えてきた瞬間、ばん!と扉が開き今回の元凶が走りこんでくる。


「鋼のっ!!!!こんな所にいたの…か………ハボーック!貴様鋼のから離れんか!!!!」
「また俺ッスか〜〜〜〜!!!!!!!大将なんとかしろーっ!」
「うわーん!変態がいるぅ!!!」


びりり。
益々ぎゅうぎゅうと握りこまれエドの右手が握っていた背中が破れたらしい。
発注面倒臭いのに…。

俺から引き剥がそうとエドの脇に手を入れて引っ張る大佐と離れてたまるかとしがみ付くエド、正面には絶対零度の女上司…もうこれ以上の地獄はない、絶対ない。


「うわ!ちょっと兄さんどうしたのさっ!大佐っ兄さん離せ!!!」」


ギャー!究極のブラコン弟まで来やがった!死ぬ!絶対もうだめだ!!!!




「大佐っ!なんで大将のちんちん握ったりしたんスかっ!ばっかやろー!」
「何を言うか!大人のキスに愛撫は絶対条件だ!!!」
「「大佐ぁっ!!!!」」(←中尉&アルフォンス)
「そうだった!キスもされたんだ〜〜!変態〜〜〜〜!!!!(号泣)」







俺が爆弾を落としました。本当すんません。












30分後、当方司令部に二台の救急車が到着したとかしないとか…。
(ちなみに寿命は合計15年縮んだらしい)




END
勢いとノリだけで書いたハボック受難もの。
これは必須ですよネ!(鬼)
ハボックいい、かっこいい。大好きッス!(いじめてすますま)

pana








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